第6回アンカレッジ市長会議
開催都市
アメリカ・アンカレッジ(市長:トム・フインク)
会場
ホテル・キャプテン・クック
期間
1994年3月5日~10日
参加都市
10カ国30都市
インスブルック(オーストリア)、カルガリー、エドモントン、ハル、モントリオール、ケベック・シティー、ウィニペグ、イエローナイフ(カナダ)、ハルビン、ジャムス、吉林、チチハル、瀋陽(中国)、ヌーク(グリーンランド)、ヘルシンキ(フィンランド)、青森、千歳、札幌、滝川(日本)、トロムソ(ノルウェー)、ブラーツク(ロシア)、キルナ、ルレオ、ストックホルム(スウェーデン)、アンカレッジ、バロー、ベゼル、キナイ半島市、マーケット、バルディーズ(アメリカ)
メインテーマ
未来を求めて北へ
課題と報告都市
1. コミュニケーション
基調報告コミュニケーション・テクノロジーの発達……E.R.カークスラガーAT&T社副社長
事例報告……アンカレッジ
2. 輸送
基調報告国際航空産業……ジェフリー・シェーン弁護士
事例報告……トロムソ
3. 健康
基調報告地球の気候変動……サリー・バリウナス博士(フーバー研究所理事)
事例報告……ウィニペグ
4. ビジネス
基調報告冬の観光市場……デニス・ブランドンアラスカ観光協会会長
事例報告……吉林
北方都市市長会の発足
1994年1月1日をもって北方都市市長会憲章が施行され、3月7日に第1回総会が開催されて、役員の選出と事業計画、予算の承認が行われ、北方都市市長会が正式に発足しました。
役員
会長:札幌市長
副会長:瀋陽市長、エドモントン市長、トロムソ市長
常任理事:アンカレッジ市長、ウィニペグ市長
非常任理事:インスブルック市長
監事:ルレオ市長
事務局:札幌市国際部
研究部会活動
1. ウィンターネット(北方都市情報ネットワーク)構想……エドモントン
エドモントンが全体構想を発表して、デモンストレーションを行い、24都市が同構想を推進するための研究部会を設立し、事務局はエドモントン市が担当し、各都市にウィンターネットを導入するという決議文に署名しました。
2. 冬季都市環境問題研究部会報告…札幌
4年間に及ぶ調査研究の結果、現時点では費用と効果の点から塩に替わる適当な凍結防止剤が見あたらないため、塩の使用量を削減することが現実的な対応策であるとして、各都市で行われている塩の削減のための取組みを集大成した最終報告書「冬季路面管理の技術事例集」を取りまとめ、会議に提出しました。
3. ゴミ・リサイクル研究部会の新設
各都市へのアンケート調査の結果、除雪問題に替わり新たに取組むべき北方都市共通の最優先課題として「都市ゴミの発生抑制とリサイクル技術」が挙げられたことから、研究部会を設けて調査研究を行い、事務局はルレオ市が担当することが決議されました。
次々回会議開催市の決定
会議開催市の決定は、これまで旧北方都市会議委員会と国際冬の都市委員会が北方都市会議とウィンターシティーズ・ショーケースについて別々に開催の呼びかけを行っていたものを、今回からは事業開催のための条件や協議事項などを明示した共通の開催市選考基準を策定して、共同で立候補を呼びかけ、会議期間中に各立候補都市による趣旨説明会に加え、開催市の決定までを行うよう変更になりました。
1998年の第8回北方都市市長会議とウィンターシティーズ・ショーケースの開催市には、中国・ハルビン、カナダ・イエローナイフ、カナダ首都圏(オタワ、ハルなど6市2団体)の3都市が立候補し、役員の採択によりハルビンに決定しました。
決議事項
1. ウィンターネット研究部会を設立し、事務局をエドモントン市が担当すること
2. 都市ゴミの発生抑制とリサイクル技術に関する研究部会を設立し、事務局をルレオ市が担当すること
3. モントリオール市が「都市施設の修復・再建」に関する調査研究を行い、次回のウィニペグ会議に報告を行うこと
4. 観光を促進するための目的税の使途について事務局が調査を行い、次回のウィニペグ会議に報告を行うこと
5. 冬の都市間の通商を維持する北極圏諸国を結ぶ多国間の航空路線開設について、各国政府間で交渉して決定するよう各会員都市が働きかけること
6. 冬の都市運動に貢献し、北方都市市長会の創設に功績のあった故板垣武四前札幌市長を称えること
7. 冬の都市運動と北方都市市長会に貢献した故武迪生前瀋陽市長を称えること
8. 旧北方都市会議委員会非常任委員都市であった旧ユーゴスラビア・サラエボ市の危機的状況が速やかにかつ平和的に解決されるよう訴えること
9. 1998年の市長会議開催市を中国・ハルビン市とすること
10. 第6回北方都市市長会議を開催したトム・フインク・アンカレッジ市長とアンカレッジ市民を讃えること
ウィンターシティーズ・ショーケース
1. 第5回冬の都市フォーラム:600人参加
全体会議とビジネス、コミュニケーション、健康、生活の4つの分科会併せて36のテーマに世界各国から集まった専門家が講演をし、活発な討議が行われました。
2. 第4回国際冬の見本市:6カ国135企業・団体出展、入場者数1万1千人
日本からは道内を中心に過去最大の24企業10団体が日本ブース「トップオブジャパン」コーナーとして出展し、市長会議のテーマに連動した融雪や環境・リサイクル関連製品の出展を中心に質の高い技術や製品を紹介し、数多くの商談が成立しました。
関連行事
1. 第5回国際氷彫刻競技会
2. アイディタロッド犬ぞりレース出発式
3. 第7回アンカレッジー周スキーレース
4. 国際音楽祭
5. ミュージカル
6. ノーザンライツ・オーロラショウ
7. ホームビジット・プログラム
その他
総合開会式の席上、北方都市会議の提唱者である故板垣武四前北方都市会議委員会委員長(前札幌市長)の功績を称え、トム・フインク・アンカレッジ市長から記念のメダルが贈られました。
北方都市市長会会員都市
8カ国21都市(1995年6月26日現在)
オーストリア |
インスブルック |
カナダ |
エドモントン、ハル、ウィニペグ、イエローナイフ |
中国 |
長春、ハルビン、吉林、ジャムス、チチハル、瀋陽 |
グリーンランド |
ヌーク |
日本 |
青森、札幌、滝川 |
ノルウェー |
トロムソ |
スウェーデン |
キルナ、ルレオ、ストックホルム |
アメリカ |
アンカレッジ、バロー |